2025年9月4日
高齢者の財産管理
成年後見制度はどのような制度?
最近、父の物忘れが激しく、認知症の疑いがあります。成年後見制度を利用したいと考えているのですが、どのような制度なのでしょうか。
成年後見制度とは、認知症や精神上の障害などにより、本人の判断能力が低下して、財産管理が困難な場合に、本人をサポートする制度です。本人の判断能力の程度に応じて、後見、保佐、補助の3つの制度があります。
後見とは、認知症や精神障害などで、本人に事理弁識能力がない場合の制度で、成年後見人が本人をサポートします。認知症で判断能力がなく、日常生活のことを判断することができない場合には、後見制度を利用することになるでしょう。
保佐は、認知症や発達障害などで、本人の事理弁識能力が著しく不十分と判断された場合の制度で、保佐人が本人をサポートします。成年後見のように日常生活のことについて本人が単独で判断できないとまではいかなくても、財産管理や財産の処分など重要な財産行為について自分で判断できない場合には、保佐制度を利用することになるでしょう。
補助は、認知症や精神障害などで、本人の事理弁識能力が不十分と判断された場合の制度で、補助人が本人をサポートします。成年後見や保佐のように、判断能力を欠いていたり、重要な財産行為について判断できていなかったりしなくても、財産管理などに不安がある場合には、補助制度を利用することになるでしょう。