配偶者と別居することになりました。私の収入が少なく、生活が苦しいのですが、配偶者に生活費の支払いを求めることはできますか。

民法７６０条は、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」と規定しています。

夫婦にはお互いに自分と同じような生活を送れるように助け合う義務（扶助義務）があり、夫婦の生活に必要な費用（婚姻費用）を分担する義務があります。そのため、別居していたとしても、収入の多い配偶者に対して、離婚が成立するまでの間あるいは別居解消するまで間、婚姻費用の分担を請求することができます。婚姻費用の分担に応じてもらえなければ、家庭裁判所に調停を求めることになります。

婚姻費用の金額は、夫婦それぞれの収入や子どもの人数・年齢などを考慮して決められます。

家庭裁判所のホームページには、婚姻費用の算定表が掲載されています。絶対的な基準というわけではありませんが、参考になるでしょう。

平成30年度司法研究（養育費，婚姻費用の算定に関する実証的研究）の報告について

婚姻費用は、毎月の生活に関わる重要なことです。ご自身で配偶者との交渉や家庭裁判所の調停を進めることに不安がありましたら、弁護士にご相談ください。