私は、正社員として勤務しています。仕事がきついので会社を辞めたいのですが、会社が辞めさせてくれません。どうすれば会社を辞めることができるのでしょうか。

民法６２７条１項は、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から２週間を経過することによって終了する。」と定めています。退職の意思表示をしてから２週間が経過すれば、労働契約は終了します。退職の意思を明確にして、会社に退職届を提出しましょう。

労働者が会社に退職を申し出ると、「辞めないで欲しい」とお願いされて辞めにくいということや、「辞めると損害賠償請求する」などと言われることもありますが、退職に会社の承諾は必要ありません。

最近、退職代行業者が話題になっています。退職を切り出せない労働者に代わって、会社に退職を伝えるというものです。しかし、退職代行業者が会社と法的な交渉することは、弁護士法により禁止されています。退職を希望する労働者は、ハラスメントや賃金未払などに苦しんでいる方も少なくないでしょう。退職する際には、これらの問題も一緒に解決しておくべきですが、退職代行業者は会社と交渉することができませんので、退職を希望するとともに、ハラスメントや賃金未払などでもお困りの方は弁護士にご相談ください。